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「75兆円スターゲート計画」の金策は意外に堅実?ソフトバンクグループの先行きを占う財務リスク、焦点は”それ以外”

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企業による標準的な借り入れは、その企業の信用力をベースに資金調達する「コーポレート・ファイナンス」だ。対してプロジェクト・ファイナンスは、特定の事業について融資を受けるというもの。事業から生み出されるキャッシュフローが返済原資となり、担保もその事業の資産に限定される。銀行は、対象となる事業の成否で融資を検討する。

キャッシュフローが見通せれば、事業を運営する企業の身の丈を超えた資金調達が可能となり、バランスシート上の負担も抑制できる。ゆえに、プロジェクト・ファイナンスは資源開発やインフラ整備、プラント建設などの大規模事業で活用されてきた。

ソフトバンクグループは、このプロジェクト・ファイナンスによって、スターゲートの約75兆円に上る資金をかき集めてくる算段だ。後藤CFOは決算説明会で「約75兆円はちょっとびっくりする⾦額だが、何も私たちがこの資⾦を⾃らのアセットや現⾦で積み上げるわけではない。プロジェクトをしっかり組んで、参加してもらうレンダー、エクイティーの投資家と⼀緒になって進めていく」と強調した。

ソフトバンクGの負担額は?

では、具体的に75兆円のうち、どの程度の額をソフトバンクグループが負担するのか。ケーススタディーとして示されたのが、2024年にアメリカ・テキサス州の太陽光発電事業で実行したプロジェクト・ファイナンスだ。

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