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〈取引の舞台裏〉デンソーや小糸製作所など顧客への対応に奔走していたSMBC日興、アズワンからは「価格のコントロールしないのか」との声

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トヨタ系列の企業など、三井住友銀行と親密な企業が相手の場合には、ブロックオファーに関するルールを曲げてまで取引実施を優先したケースがあった。また、SMBC日興が関係を強化しようとして、同社が売り手から買い取る際のディスカウント率を割引した例もあった。

SMBC日興が自己の口座と資金ではじめてブロックオファー取引の対象銘柄を買ったのは2019年12月のこと。売り手はデンソーで自動車用照明器大手である小糸製作所の株式が対象だった。

当日行われていたのはこんなやりとりだった。検察官が注目したのは検察側が事件の「中心人物」とする山田誠・元エクイティ部部長の次のような発言だ。

「現在進行形でカラ売りが増えている。どこまで下がるかわからない。(売り手は)デンソー、まずいんじゃないか。買おうか。買えるよ」

小糸製作所株の取引の流れ
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