「イカゲーム2」お金目当ての続編で成功した事情 不利な契約で第1シーズンはまったく稼げなかった
一般人の評には、「予想していたよりずっとよかった」、「第2シーズンなんていらなかったんだよ、ほらやっぱりね、とけなすつもりで見た人は多いだろうけれど、見てみたら、ストーリーも、役者も、ディテールもすばらしかった」などといった称賛の声が多数ある。
一方で、「もっと期待していた。社会的なメッセージもお決まり通り。シーズン最終回は次に続けるためにあるようにしか見えないし」といった不満も聞かれる。そうした異論はあるにせよ、総括すると、「第1シーズンのような新しさはないにしても、やはり面白く、目が離せない」というのが見た人の感想と言ってよいだろう。
シーズン最終回については後述するとして、Netflixにとっても、クリエイターのファン・ドンヒョクにとっても、これは非常に満足いく結果だ。もともと第1シーズンの全9話で終わりにするつもりだったファンは、第2シーズンを「お金のために作った」と認めているのである。
第1シーズンでクリエイターは儲けられなかった
宣伝費をほとんどかけなかったのにバカ当たりし、社会現象とまでなった『イカゲーム』のおかげで(アメリカではその年のハロウィーンでも、グリーンのジャージ上下や、仮面を被ったピンクのユニフォームのコスチュームが目立っていた)、Netflixの時価総額は10億ドル近くもアップしている。人気にあやかり、スピンオフのリアリティ番組までできた。
しかし、クリエイターであるファンは、その恩恵をほとんど受けていない。彼が貰ったのは、そこそこの金額の前払いのみ。ヒットに応じた支払いはまるでなかった。
「第2シーズンを作ることで、第1シーズンの成功の恩恵を自分も享受できると思った」と、ファンはBBCに対してモチベーションを語っている。ただし、あまりに率直に言いすぎたと思ったのか、ファンは、「ストーリーを完全に語り終えてもいなかったし」とも付け加えている。
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