先進国で続く製造業の低迷。それでも景気後退は起こらなかった。経済常識は変わってしまったのか。

数々の不安要素が指摘される中でアメリカをはじめとした先進国経済は堅調を維持している (写真:AP/アフロ)
2024年の世界経済の動きを一言で表すと、「慎重な見方が裏切られた1年」ということになるのではないか。
ちょうど1年前、アメリカでも欧州でも、高インフレを抑えるため、それ以前の2年間に行われた急激かつ大幅な利上げの影響によって、景気は減速に向かい、場合によってはリセッション(景気後退)が起こるかもしれないと懸念されていた。
この予想を最も大きく裏切ったのがアメリカ経済だった。1年前の市場では2024年のアメリカの経済成長率は1%強と予想されていたが、実際には3%近くになりそうだ。
景気減速予想が裏切られた3つの要因
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