デザイナーが語る「ランボルギーニ」の未来像 バイクから着想を得た新型車「テメラリオ」
自然吸気V10エンジンを搭載した「ウラカン」は2024年に生産を終了しており、レヴエルト(2023年)、ウルスSE(2024年)、そして今回のテメラリオが現在のラインナップとなるが、そのすべてがプラグインハイブリッドのパワートレインを搭載。この先、ランボルギーニはピュアEV化へ向かうことも明言されている。
ボルカート氏と私は、過去に何度も話をする機会を持ち、同氏のランボルギーニ愛についても聞いてきた。「デザイナーが誰よりもブランドを愛さないと、いいデザインは生まれない」というのが、ボルカート氏の持論なのだ。
「子どもの頃からランボルギーニのデザインは大好きでした」と、1974年生まれのボルカート氏は言う。
「私をランボルギーニに引き抜いてくれたのは、(当時ランボルギーニも所属するフォルクスワーゲングループ全体のデザイン責任者であった)ワルター・デシルバです。ワルターのおかげで、その後、私はイベントで他社のデザイナー仲間に会うたびに、”ミティア、おめでとう、よかったな”と言われたのも、嬉しかったです」
ランボルギーニのデザイン理論
ランボルギーニで重要なのは、“アイコニックなデザインを守ること”ともボルカート氏は強調してきた。V12気筒まで搭載して大排気量エンジンを活かしながら、世界最高峰の操縦性を実現することを目指してきたランボルギーニが電動化へと舵を切るなら、デザインも変わることを余儀なくされるのか。
「私たちはつねにランボルギーニのデザインのDNAにしたがうように、造型を手がけてきました。ポイントはシルエットです。フロントから見ると強く傾斜したサイドウインドウ、リアは宇宙船のようなシェイプ。それに一本の弧で表現できるようなルーフライン。これらがつねにデザインの出発点です」
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