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なぜ日本経済は「円安」「円高」に振り回されるのか 佐藤清隆・横国大教授が語る「日本企業と為替の壁」

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――ドル建てで輸出して円安になった場合、円換算の輸出金額が増えることと、輸出数量が変わることの両面が語られます。

一般に、自国通貨安が進んでも短期的には貿易収支が悪化し、その後徐々に貿易収支は改善していく傾向があると知られています。この貿易収支の動きをグラフに描くと、アルファベットのJの字に似ているため「Jカーブ効果」と言われます。

Jカーブ効果が働く前提は、自国通貨安によって輸出数量が伸びることです。しかし、日本の場合は2013年以降の円安によっても輸出数量が伸びませんでした(下図)。

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