アメリカ秘密公電漏洩事件 原田武夫著

アメリカ秘密公電漏洩事件 原田武夫著

米国秘密公電の暴露が世界各地で果たす役割を究明した書。元外務官の著者は中東革命、日本の大震災、円高、メディアの動き、政治家の言動など世界の事象とウィキリークスとの関係を丹念に調べていくうちに、あまりに美しすぎる偶然が重なることに疑いを抱く。意図的にリークが行われ、政治体制への影響が意図されているのではないか。米国は秘密公電流出の被害者などではないのではないか。確かにそう考えると納得がいくことは多い。

国境線が劇変する「新しい中東図」に向かうかのような動きが続いているという指摘は興味深いが、米国の次なる標的はどこか。人口動態と累積債務から生じる「2013年問題」を契機に「怒濤のバブル」が発生し「民主化」という名の国家体制の危機が日本に訪れて今度も日本の国富が収奪される。これが米国の勝利シナリオだという。ウィキリークスの意味するものを読み解く手掛かりが多々得られて参考になる。(純)

講談社 1680円

  

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