セキュリティ人材の「男女比」裏に根強い刷り込み 技術に男女差ないが「女性だから評価?」と疑心
2014年に立ち上げ、のべ30回以上のワークショップやCTF大会(セキュリティ技術を競う大会)を開催してきました。参加者は現役のセキュリティエンジニアをはじめ周辺領域のエンジニア、セキュリティ分野に関心のある学生や社会人の方などさまざま。未経験の方もいますが、スタッフやメンバー間でのコミュニケーションも活発で、コミュニティとしてとてもいい形で機能できていると感じています。
多様性の1つとしての「女性」に目を向ける
――男性が多いセキュリティ業界において、女性であることのメリット
女性であることでメリット・デメリット両方があると思います。女性は珍しいので、顔や名前を覚えてもらいやすく、また「女性を応援したい」という方からチャンスをもらえることもあります。
一方でそれは、望まないのに目立ってしまうとか、それゆえに「自分の実力ではなく“女性だから”チャンスがもらえただけなのでは」と疑心暗鬼に陥ってしまうこともあります。正当に評価されているのかがわかりにくくなってしまうというか……。
私が常々感じているのは「技術の習得に男女差はない」ということです。女性ならではの強みは?と尋ねられることも多いですが、そこに男女の違いはありません。CTF for GIRLSが目指しているのはまさに「女性がセキュリティをやるのが当たり前の社会」。女性だから、男性だから、と区別しなくてもよい世界にしたいなと思っています。
ただ、女性を登用することで広がる多様性はメリットとして大きいと思います。社会の半分を占める女性の参入を阻んでいる形になってしまっている現在のセキュリティ業界は、単純に考えると人材としても半分を失っている状態です。
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