セキュリティ人材の「男女比」裏に根強い刷り込み 技術に男女差ないが「女性だから評価?」と疑心
さまざまな分野で「女性人材の活用」が叫ばれて久しい。しかしIT、特に開発や分析を行うエンジニアリング領域においてはかねて「男性の世界」といったイメージが強く、女性エンジニアの比率は今でも多いとはいえないのが現実だ。
今回は情報セキュリティ分野にフォーカスし、情報セキュリティに関心がある女性のための団体「CTF for GIRLS」発起人で、Black Hat AsiaおよびBlack Hat USAのReview Board(査読委員)を務める中島明日香氏に、女性セキュリティ人材活用の現状や課題について聞いた。
女性人材が少ない背景には「理系=男子」の刷り込み
――情報セキュリティ業界は女性が少ないイメージがありますが、実際はどうでしょうか。また、その背景には何があると思われますか。
ご想像の通り、女性は少ないと感じます。私の職場でも、波はありますがおおよそ1~2割にとどまっています。
背景には、「男子は理系、女子は文系」という昔からのイメージが根強く残っていることが関係しているように思います。理系の学部は男子が圧倒的に多かったりもして、女子学生が「女性には向いていない世界なのでは」「なじめないかも」と、この世界に飛び込んでいく心理的・社会的なハードルが非常に高くなってしまっています。
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