うんこと死体「見たくないもの」を映す衝撃映画 映画『うんこと死体の復権』

✎ 1〜 ✎ 53 ✎ 54 ✎ 55 ✎ 56
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
映画『うんこと死体の復権』のワンシーン
映画『うんこと死体の復権』監督:関野吉晴 /プロデューサー:前田亜紀、大島 新 /2024年8月3日(土)からポレポレ東中野ほかで全国順次公開 (©2024「うんこと死体の復権」製作委員会)

都市化が進んだ現代社会は、快適さ、清潔さ、便利さなどをとことん追求してきたが、一方でそれは“見たくないもの”を徹底的に排除してきた歴史でもあった。その結果“見たくないもの”に対しては見なかったことにしたり、眉をひそめたりする人が多くなってきた。

その最たるものが“うんこ”と“死体”ではないだろうか。下水道などの発達により、排泄(はいせつ)物はあっという間にわれわれの目の前から流され、見えなくなってしまうし、田畑や緑の代わりにコンクリートが広がる都会では、動物や虫などの死体を目にする機会もあまりない。もし彼らがわれわれの目の前に現れたとしても、すぐにきれいに掃除されてしまう。やはりわれわれが彼らを意識する機会はほぼない、といっていいだろう。

関連記事
トピックボードAD