都市化が進んだ現代社会は、快適さ、清潔さ、便利さなどをとことん追求してきたが、一方でそれは“見たくないもの”を徹底的に排除してきた歴史でもあった。その結果“見たくないもの”に対しては見なかったことにしたり、眉をひそめたりする人が多くなってきた。
その最たるものが“うんこ”と“死体”ではないだろうか。下水道などの発達により、排泄(はいせつ)物はあっという間にわれわれの目の前から流され、見えなくなってしまうし、田畑や緑の代わりにコンクリートが広がる都会では、動物や虫などの死体を目にする機会もあまりない。もし彼らがわれわれの目の前に現れたとしても、すぐにきれいに掃除されてしまう。やはりわれわれが彼らを意識する機会はほぼない、といっていいだろう。
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