アップル決算に透ける「iPhone帝国の急所」

「好調」と主張するが実態とはかい離

AppleWatchは6月下旬から売り上げが急減している可能性が高い

米アップルが発表した第3四半期(4-6月)決算は、素晴らしい内容だった。売り上げは前年同期比33%増の496億ドルで純利益は同38%増の107億ドル。売上総利益率は39.7%(前年同期は39.4%)に達している。アップルはこの成果を、「iPhone、Mac、サービス部門、そして新カテゴリのApple Watchによるもの」としている。

とはいえ、その評価は必ずしもポジティブなものばかりではない。中でも今回の決算で注目されていたのは、4月に発売したApple Watchの出荷・販売実績だったが、アップルは売り上げ個数や金額についてコメントをしなかった。

ゆるやかに販売が下降中?

発表以来、テクノロジ業界ならず時計業界も巻き込んだ話題となり、老舗時計ブランドがスマートウォッチ開発への意欲を高めるなど大きな反響を呼んだ。その一方で、製品発売直後こそ好調な売上げを見せたものの、多くのデジタル製品と同様、初期の熱狂後に残っていた受注残などが捌けた後、ゆるやかに販売が下降しているとの報道が続いている。

これまでアップルは、Apple Watchの販売が好調であるとは発信していたものの、決して個数について語ってこなかった。今回の決算でもそれは変わっていない。その代わりに、その販売台数が自社予想を上回り、最初の9週間でiPhoneやiPadの販売数を上回ったとだけ話した。

さらに、Apple Watch単独の売り上げのヒントとして、アップルはApple Watchが含まれる「その他デバイス」の売り上げが、前年同期比49%増の26億ドル以上に達したと発表している。この部門にはiPod、Apple TVなどが含まれるが、いずれも大幅なモデルチェンジを施した新製品は投入されていない。

ティム・クックCEOは売上げ減少する中での収益増が、Apple Watchの売上げ貢献によるものだと主張。また、アップルは決算発表に関連してApple Watchがもたらした売上げは”10億ドル以上”という、ある程度の基準となる数字を公表している。

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