ディズニー、3300億円で「クルーズ船」就航の大胆 オリエンタルランドが「脱・舞浜依存」の一手

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

新造船のベースはアメリカのウォルト・ディズニー社の「ディズニー・ウィッシュ」となる。

ディズニー社は1998年からクルーズ事業を手がけている。同社の決算資料によると、ホテルやクルーズで構成されるリゾーツ&バケーションズセグメントの売上高は79億ドル(約1.2兆円)を超えている。

事業のスケールも大きく、バハマ諸島にある島「キャスタウェイ・ケイ」を所有しており、クルーズの寄港地としている。現在は5隻の船を運航しており、さらに3隻が就航する予定だ。

オリエンタルランドは、新造船が就航する2028年度から数年で売上高1000億円を見込む。これはオリエンタルランドの2024年度売り上げ計画の1割強に相当する規模だ。

また3300億円という投資総額は、6月にディズニーシーに開業した新エリア「ファンタジースプリングス」の開業費用と同程度となる。

立て続けに大型投資を行うことになるが、オリエンタルランドは2023年度、約2000億円のキャッシュを創出している。自己資本比率も70%で財務基盤は盤石だ。

乗客数は既存国内市場を凌駕する規模

年間乗客数は40万人を目指す。国土交通省のデータによれば、船内1泊以上の外航クルーズと国内クルーズを利用した日本人乗客数は、2019年で35.7万人いた。

この数字には「MSCベリッシマ」や「ダイヤモンド・プリンセス」など外国籍船の乗客も含まれている。日本発着の日本籍船の乗客に限れば11万人しかいない。オリエンタルランドは、その4倍近い乗客を見込んでいるわけだ。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事