今年の株主総会の出席人数は2035人。開催時間は2時間10分だった。質問者は15人で、宝塚歌劇団問題を含むエンタメ事業についての質問が10ほどあった。
「宝塚の件が原因で株価が下がっているのではないか」と、問い詰める株主もいた。実際、昨年9月には5000円台で推移していた阪急阪神HDの株価は、その後下降線を描いている。6月14日時点では4094円と冴えない。
さらに、賛成率急落が明らかになった6月17日の終値は3952円と、前日終値から3%以上も落ち込んだ。
57%は高すぎるとの声も
角会長の賛成率にはさまざまな受け止め方がある。
「57%の賛成率は高すぎる」。そう語るのは、関西私鉄大手の幹部だ。この私鉄幹部は、「宝塚の件だけでなくトップ在任期間が長すぎることが問題」と指摘する。
現在75歳の角会長は1973年に阪急電鉄に入社。2003年に同社社長に就任した。そして2006年の阪神電気鉄道との経営統合を経て、同年に阪急阪神HDの社長に就いた。2017年には代表取締役会長とグループCEOを兼任し、現在にいたる。
阪急電鉄時代から数えると、実に20年以上もの長期間にわたり、グループの経営トップに君臨している。
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