熱中症患者と火災続発「インド気温52℃」のリアル 日常生活もままならない状態になっている
インドの首都ニューデリーの最高気温は5月29日、観測史上最高となるカ氏126度(セ氏約52.3度)を記録した。インドでは過去数週間にわたり複数の州でカ氏110度(セ氏約43度)をはるかに超える気温が続いており、住民はうだるような熱波に見舞われている。
ニューデリーでは、屋外を歩くのがオーブンの中にいるような感覚で、当局は電力網がパンクし、市内で給水制限が必要になるのではないかと不安を募らせていた。
これまでになく暑くなった地球
過去12カ月間で地球の気温は観測史上、最も高くなっている。マイアミなどの都市は本格的な夏が到来する前から猛暑に見舞われている。科学者らは5月28日、人類が過去1年間に経験した異常高温の日は、人類がもたらした気候変動がなかった場合に比べ平均して26日多くなったという分析を発表した。
猛暑は深刻な健康問題を生じさせ、死をもたらすこともある。
29日の午後には、ニューデリーで砂嵐が発生して小雨が降り、暑さが一時的に和らぐ希望が生まれたが、首都の北西にあるムンゲシュプールの気象観測所は、午後2時半ごろにセ氏52.3度を記録したと発表した。
デリーにある地域気象センターの科学者クルディープ・スリバスタバは、2010年に設置された自動気象監視システムがこれまでに記録した中で最も高い気温だと述べた。