熱中症患者と火災続発「インド気温52℃」のリアル 日常生活もままならない状態になっている
猛暑の中で水を確保するため、デリーの水資源大臣アティシ・マルレーナは、無駄遣いや乱用を取り締まる組織を200チーム配置すると発表した。ホースを使った洗車、「貯水タンクのあふれ」、「家庭用の水を建設や営業目的に使用」する行為には罰金が科されるという。
デリーの副知事V.K.サクセナは、日中の暑さから建設作業員を守る措置やバス停での水の提供を命じた。
あまりの暑さで日常が回らない
サクセナはさらに、建設作業員に正午から午後3時まで「有給の休憩」を取るよう求めたと国営放送は伝えた。ただ、首相モディによって副知事に任命されたサクセナと選挙で選ばれた州首相の対立で首都地域の行政がマヒする中、それをどう実施するのかについての言及はなかった。
暑さがインドの首都の日常生活にどれほどの影響を及ぼしているかは、消費者紛争裁判所が出した休廷命令に表れている。
裁判長スレシュ・クマール・グプタは、法廷に空調がなく、洗面所の給水も影響を受けていると訴えた。
「法廷が暑すぎて汗だくになり、弁論を聞くことも難しい。このような状況では審理を進められない。よって裁判は休止とする」と同裁判長は休廷を命じた。
デリー東部で三輪タクシーの運転手をしているジテンダー・シン(42)は、誰もが外出を避けているので売り上げが約3分の1も減ったと話した。自分も仲間たちも、体調が悪くなることが多いという。
「それでも、家族を支えるために仕事をしなければならない」と彼は付け加えた。
(執筆:Hari Kumar記者、Mujib Mashal記者)
(C)2024 The New York Times
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