
(イラスト:北沢夕芸)
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今年も4.25がやってくる。数えで20年となる。
俄(にわか)にわからない方もいるだろう。
2005年のこの日、JR西日本の福知山線(塚口駅─尼崎駅間)で脱線事故が起き、107人の命が失われた。
JR史上最悪の事故である。
そして私にとっても、強く記憶に刻まれた取材だった。
脱線した車両の焦げたような鉄とオイルの臭い、遺族たちの慟哭(どうこく)、怒号が飛び交う会見場……。
多くの記者がJR西日本の社内に寝泊まりする異常事態で、会見場は殺気立っていた。
それは記者と企業の間の緊張感ではあるが、その空間には死者の影が漂っているように感じた。
犠牲者の無念とでも言おうか。
それは今も消えることなく、私の心に古傷のように残っている。
4.25──。
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