名経営者が「利益に直結しない」話をしたがる事情 起業界隈にあふれるポジショントークを疑え

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起業志望者が振り回される一例としてビジョンを中心に見てきましたが、専門家はみなポジショントークをし、その内容は人によって変わります。

会計士なら「会計の知識がすべて」と言いますし、行政書士や社労士なら「補助金を使え」と言います。そうして、自分たちのビジネスに集客しているのです。

とりあえず稼ぐことにフォーカスする

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補助金は必ずしも必要なわけではありませんが、メッセージにつられた起業志望者の顧客リストを集めて、補助金申請の手数料で稼いだりしています。

それは決して起業志望者のためを思った発言ではありませんが、世の中にはそんなポジショントークがあふれています。「税金の知識がないから起業できない!」「リーダーシップが足りないから起業できない!」と思わせて本業に呼び込んでいるのです。

飲食に関する起業本には、「売り上げアップには、箸の置き方が大事」と言うものもあります。もちろん、そのとおりだと思います。実際、超一流の店を出すならば、細部までこだわり抜いたほうがいいでしょう。

でも、そうでない場合は、とりあえず稼ぐことにフォーカスし、稼いだあとに成長戦略として超一流を目指せばいいだけです。

村上 学 株式会社オリジナルベースキャンプ代表取締役

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むらかみ まなぶ / Manabu Murakami

明治大学卒業後、新卒でIT企業に入社し1年後に株式会社オリジナルベースキャンプ(会員制の登山コーディネート業)を設立。その後、日本初の自衛隊・米軍高官専門カフェバー、米軍専門不動産賃貸業のほか、東洋のストラディバリウスとして名高いバイオリン工房「Jin工房」の営業権を獲得し世界中で展開。さまざまな会社を所有する投資家であり、世界を10周以上している現役のバックパッカーでもある。

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