キャンピングカーの製造・販売を手がけるキャンピングカーランド(愛知県日進市)のブランドがファンルーチェだ。セレンゲティ525は、2024年で誕生20周年を迎える同ブランドのフラッグシップという位置付けとなる。
ベース車両は、ハイエースのスーパーGL(ロング・ワイドボディ/ミドルルーフ)で、車体のほとんどをオリジナルのキャビン部(室内空間)に架装したキャブコンというジャンルに属する。前述のとおり、ハイエースがベースのキャンピングカーは、外装を大きく変更せず、主に室内を架装したバンコンと呼ばれるモデルが主流。一方、このモデルでは、運転席以外の部分に“シェル”と呼ばれる独自製作の外装を架装することで、ボディを大型化。そのぶん、いわゆる一般的ハイエース・ベースのバンコンと比べ、より広く快適な室内空間を作り出していることが特徴だ。
独自のシェルで大胆に変更された外装
ボディサイズは、全長5245mm×全幅2100mm×全高2870mm。ベースとなるノーマル車が全長4840mm×全幅1880mm×全高2105mmなので、全体的に大柄なボディに変更されている。とくに一際目立つのが、コクピット上方へせり出した部分。これは、内部にバンクベッドと呼ばれる就寝スペースが設置され、キャブコンの多くに採用されているもの。この部分を見るだけでも、このモデルがバンコン仕様のハイエースとは一線を画すことがわかる。ほかにも、オリジナルのエントランスドアやリアに設置したラゲッジ用ドアなど、本格的キャンピングカーらしい装備が満載だ。
また、外装の架装部分には、独自の「鋼製スペースフレーム入り多層高断熱FRPシェル」を採用する。FRPボディ、合板、鋼製スペースフレーム、独立発泡断熱材などを組み合わせた内部構造を持つこのシェルは、高い断熱性や防音効果を持つことが特徴だ。会場の担当者いわく、「一般的なバンコンと比べ、夏場の室内温度は13℃程度も低くなる」とのこと。とくに近年の夏は猛暑が続く傾向にあるが、この独自シェルやアクリル2重窓、標準装備のルームエアコンなどとのマッチングにより、快適なクルマ旅や車中泊を楽しむことができるという。
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