学会婦人部の「アイドル」公明・山口代表の苦悩 "下駄の雪"脱却と「自公選挙協力不可欠」の矛盾

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もともと山口氏は「代表就任までの経緯も順風満帆ではなかった」(周辺)とされる。東大法学部卒で弁護士という経歴は「超エリート」にみえるが、司法試験に合格したのは26歳と遅く、1990年の衆院選旧東京10区で初当選したが、新進党公認で東京17区から出馬した1996年衆院選から連続落選。このため、参院にくら替えして、2001年7月の東京選挙区での当選で中央政界に復帰した。

「八方美人」の山口氏が裏金事件で苦言

もちろん山口氏は、政界入り直後から「将来のリーダー候補」とみられていたが、創価学会の中枢だったことはなく、「人当たりの良さだけで代表になった」(学会幹部)と揶揄されてきたのも事実だ。このため、党内外で「敵はいないが、味方も少ない」との評も付きまとう。その一方でこうした「八方美人にもみえる山口氏の政治的対応が、基本政策が大きく異なる自民との協力維持の源泉」(自民長老)となってきたのも否定できない。 

ただ、ここにきてその山口氏でも、様々な問題での自民党の対応に苦言を呈する場面が相次ぐ。その典型が、安倍派などの巨額裏金事件での自民の迷走への苛立ちだ。3月18日の下村博文元文科層の衆院政治倫理審査会への出席で、衆参政倫審での関係者弁明が一区切りとなったことを受け、山口氏は19日の記者会見で「信頼回復につながることを期待していたが、ますます不信を強める結果になっている」と非難した。

そのうえで山口氏は、今後の焦点となる安倍派元幹部ら関係議員に対する自民党内の処分に言及し、「政治責任はあるという認識のもとで処分するわけだから、国民の納得感が得られるように臨んでもらいたい」と厳しい処分を求めた。

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