ラトビア系ロシア人で保守派の軍人だったビクトル・アルクスニス氏の、クーデター未遂事件に関する考察も事柄の本質を突いている。
2.(当方より、率直に言つて、国家非常委員会のクーデターは、従来よりの貴代議員の主張を体現したものではないかと水を向けたところ、)その通りである。大きな過ちは憲法手続きをふまえなかつたことである。クーデターにより長期政権を維持することは出来ない。しかし、国家非常委員会メンバーが真しに国家と国民の将来をうれい、決起したことは正当に評価せねばならない。
「ゴ」が従来通りの路線を継続したならば、いずれにせよ大衆ほう起か軍のクーデターが発生した。ヤナエフ等の行動を特権に安住して党官僚の自こ保存と見ることは誤りである。特権に安住しようとするならば「ゴ」のちゆう実な部下としての役割を演じれば良いわけであり、危険を犯し決起する必要はない。
国家非常委員会のメンバーは、主観的には改革派であると思つており、改革を成功させるためには、国家に規律とちつ序を回復することが必要であると確信し、決起したのである。いわば現代の「12月党員」(19世きの貴族による革命運動)で、数年後には国家を救おうとした英ゆうであるとの評価がなされるであろう。
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