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工作機械受注「年後半から半導体・EV向け本格化」 日工会1月会見リポート&稲葉会長質疑応答

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1月の日工会月例記者会見の様子。中央に座るのが稲葉善治日工会会長 (記者撮影)
工作機械は主に金属を切削、研削し、部品や金型を加工する機械のこと。さまざまな機械がこの工作機械で加工された部品や金型を使っていることから、「機械を作る機械」「マザーマシン」といわれる。
工作機械の販売先の多くはメーカーだ。注文(受注)が増えるということは更新需要もあるが、「生産を増やす予定がある」「設備投資の意欲がある」メーカーが増えているということになる。
景気が上向けば、製造業の設備投資の意欲は高まる。つまり工作機械の受注状況は、景気の先行きを知る手がかりとなる。工作機械の業界団体である日本工作機械工業会(日工会)では、毎月、会員企業から受注状況を集計し、月次で速報と確報を発表している。実際、この受注状況は「景気の先行指標」ともいわれ、市場関係者の注目度も高い。
確報発表時には定例会見が開かれ、数字だけでなく、背景など定性的な話も出る。今回は2024年1月25日発表の2023年12月分の受注統計と、同日に行われた稲葉善治日工会会長(ファナック会長)らが登壇する定例会見・質疑応答の模様をお伝えする。

3カ月ぶりに1200億円を超える

2023年12月の受注総額は1270.9億円。前月比9.7%増で3カ月ぶりに1200億円を超えた。6、9、12月と3カ月ごとに、まとまった受注が入っており、四半期ごとの減少幅は小幅に収まっている。とはいえ、前年同期比はマイナス9.6%と、12カ月連続で減少しており、調整局面はなお続いている状況だ。

このうち内需は、主要業種中心に増加し、382.5億円(前月比17.0%増、前年同月比マイナス9.5%)と、3カ月ぶりに350億円を超えた。ハイブリッド車向け関連で、いくつかまとまった規模の投資があったことが数字を押し上げた。

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