共産党、初の女性委員長誕生で変化はあるのか 志位氏は議長に"昇格"で党運営の実権握り続ける

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記者会見する共産党の田村智子新委員長(右)。左は志位和夫新議長(写真:時事)

共産党が3日間の日程で行った第29回党大会の最終日となった18日、政策委員長だった田村智子参院議員(58―比例)を新委員長に選任した。同党初の女性委員長で、主要政党での女性党首就任は2016年9月に、旧民進党で2代目代表となった蓮舫氏(56―参院東京選挙区)以来だ。

その一方で、同党委員長として23年間も君臨し続けた志位和夫衆院議員(69―比例南関東)は新たに議長に就任した。今回、長年同党の顔だった不破哲三元議長(93)が「引退」したことも踏まえると、今後は「志位氏が院政を敷く」(有力幹部)との見方が多く、これまで通りの志位氏の“1強独裁”は変わりそうもない。

党大会は4年ぶりで、静岡県熱海市の同党施設に地方組織の代表者など約800人を集めて開催された。大会冒頭、志位氏は、自民党の巨額裏金事件を踏まえ「岸田政権は末期的な状況で、自民党政治そのものを終わらせることが強く求められている」と力説。「日本の政治を変える道は、共闘しかない」と述べ、野党共闘を進めるとともに、次期衆院選での議席増を目指す考えを表明した。

そのうえで志位氏は「経験を積んだベテランの幹部とともに、将来性のある若い幹部や女性が力を発揮できる新しい中央委員会を選出することも大会の重要な任務だ」と執行部の世代交代の必要性を訴えた。

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これを受けて大会最終日の18日午後、志位議長、田村委員長を中軸とする新体制が決まった。田村氏は早大出身で、初の私大卒の委員長。早稲田大学在学中に入党し、国会議員秘書などを経て、2010年参院選で初当選。その後、国会での安倍晋三元首相による「桜を見る会」疑惑をめぐる鋭い追及などが党内外で評価され、一躍「党の顔」になったことが、今回の党首就任につながった。

田村氏は「両親が非党員の家庭で育ち、一般国民の感覚を持ち合わせている」(党幹部)といわれ、「独善・閉鎖的と批判されてきた党に刷新感をもたらす」(同)との期待を担う。

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