注目が集まるラガルドECB総裁の「メッセージ」 投資家の間で高まる2024年の「利下げ」観測

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14日の決定を控え7日から発言自粛期間に入るラガルド氏らECB当局者は今、同じようなトレードオフを迫られている。尚早な利下げでインフレを再燃させるリスクか、抑制し過ぎで経済を失速させるリスクかに頭を悩ませているだろう。

アリアンツのシニア投資ストラテジスト、ビョエルン・グリースバッハ氏は、消費者物価上昇の危険はまだ多くの当局者の頭の中にあると考えている。「予測は非常に重要だ。一つはっきりしているのは、インフレ率の低下が必要だということだ。ECBはインフレ過小評価の過ちを再び犯すことを避けようと決意している」と同氏は指摘する。

 

ラガルド総裁が14日に公表する予測の最終的な詰めを当局者らは行っている。

12月の予測は9月のものよりも包括的で、各国中銀の半年ごとの数字をまとめる作業が必要だ。また、今回の予測は初めて、26年までの見通しを含むものになる。

ECBは以前、来年のインフレ率は平均3.2%となり25年後半に2%の目標に戻ると予測していた。しかし11月の消費者物価指数上昇率が2.4%と21年半ば以来の低水準に鈍化したことで、前回の見通しはますます実情から懸け離れたものに見えつつある。

タカ派とされるシュナーベル理事は11月のインフレ低下について「驚くべきもの」だと述べ、追加利上げの可能性は低いと認めた。ビレロワドガロー・フランス中銀総裁は、24年に利下げの問題が浮上する可能性があると発言した。

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