東大発、教員が無料で隙間時間に学び直せる「LEARN Teachers Academy」始動 オンデマンド動画を軸に議論や実践の場も用意

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そのためにも、教員は子どもたちに「学びのリテラシー」を教える必要があり、新しい知識や発想の転換が求められるという。「だからこそ、LTAでは先生が集まって教育課題や社会課題について議論する場もつくります。これからの教育について一緒に考えてもらい、私たちが思いつかないような教育がここから生まれればいいなと思っています」と中邑氏は語る。

発展コースでは「子どもを見立てる」ところまで実践

中邑氏の言う「教員が集まって議論する場」に該当するのが、LTAの実践コースだ。基礎コースを受講した人が、実践コースのコミュニティーに参加できる。そして発展コースでは、人数を絞った形で夏休みなどに東大先端研で数日間のフィールドワークを実施する。

「例えばLEARNでは、ICTツールを駆使して街で買い物をするプログラムを実施したことがありますが、今年9月に開催したLTAのプレオープニングイベントの際にこれと同じことを先生たちにやってもらいました。学習に困難のあるお子さんは、ICTツールの録画機能や録音機能、メモ機能などを使うことで学びやすくなることがありますが、その便利さや能力拡張の重要性を実感してもらえたのではないかと思います。発展コースでは、そんなふうに子どもを対象に行ってきたさまざまなLEARNプログラムを体験してもらう予定です。ゆくゆくは、LTAで学んだ先生たちと子どもを対象にしたLEARNプログラムを全国で展開し、子どもを見立てるところまで実践できるようにしていきます。ワクワクする学びの場をつくるので、ぜひ先生たちには私たちと一緒に旅をしてほしいです」

9月のLTAプレオープニングイベントで行われた、ICTツールを駆使して買い物をするワークショップの様子
※タイトル上の写真もこの時に撮影されたもの

12月16日に京都で行われるグランドオープニングイベントは、150人の定員があっという間に満席になったという。イベント開催日と同日にオンラインの基礎コースもリリースされる予定だ。LTAで学びたい人は、LEARNのウェブサイトで「LEARN ROOM」に登録すると受講の案内を受け取ることができる。

現場の教員が学び直すことで自らを変え、学校を変え、そして教育を変える。その変革を目指す一歩が今、踏み出されようとしている。

(文:吉田渓、注記のない写真:東大先端研LEARN提供)

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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