オープンAIの内紛劇、アルトマン氏の敵と味方 ハイテク業界全体の多数のプレーヤーが表舞台に
対話型人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米オープンAIの取締役会が17日に共同創業者で最高経営責任者(CEO)だったサム・アルトマン氏を解任して以来、ハイテク業界全体の多数のプレーヤーが表舞台に登場している。
オープンAIで起きている一連の出来事を巡り、共同創業者や最高経営幹部などがどう関与したかを以下にまとめた。
サム・アルトマン氏
アルトマン氏(38)は米国人起業家で2015年にオープンAIを共同で設立した。19年にCEOに就いたが、今月17日に突然取締役会によって解任された。
現在オープンAIの大口投資家であるマイクロソフトとスライブ・キャピタル、タイガー・グローバル・マネジメントなどが、アルトマン氏の復職を会社側に迫っている。ジ・インフォメーションがジェイソン・クォン最高戦略責任者のスタッフ宛てメモを引用して報じたところでは、オープンAIはアルトマン氏や退職したその他の主要な従業員を呼び戻すことができると楽観しているという。
グレッグ・ブロックマン氏
8年前に自宅アパートでオープンAIを共同で設立したグレッグ・ブロックマン氏は、取締役会による17日のアルトマン氏解任から数時間後に社長を辞任した。ブロックマン氏はソーシャルメディアのX(旧ツイッター)に「今日のニュースに基づき、私は辞める」と投稿した。
ブロックマン氏は、取締役会の会長職を退く予定だったが社に残っている。
ミラ・ムラティ氏
オープンAIはアルトマン氏を解任した後、ミラ・ムラティ最高技術責任者(CTO)を暫定CEOに任命した。ブルームバーグが入手したメモによると、ムラティ氏は同職に就くことを「光栄であるとともに恐縮する」と記し、オープンAIが引き続き「集中し、原動力となり、自社のコアバリューに忠実である」ことが重要だと述べた。
アルバニア生まれのムラティ氏はダートマス大学で学んだエンジニアで、同社の最も有名な製品の一部の開発に貢献した。