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海運脱炭素の本命はアンモニア、内航船は電動化も 水素のコスト低減、大規模調達など課題も多い

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日本郵船のアンモニア燃料焚きアンモニア輸送船のコンセプト(提供:日本郵船株式会社)

国際海運が排出する二酸化炭素(CO2)は世界の総排出量の2%強を占める。これはドイツ1国の排出量に匹敵する量だ。

国連の専門機関である国際海事機関(IMO)は今年7月、ロンドンで開いた委員会で、CO2排出量を2008年と比べて2030年までに20~30%削減、2040年までに70~80%削減、2050年頃までに実質ゼロとする新たな目標を175の加盟国の全会一致で採択した。

荷主からの要請も強まっている。自動車メーカーは輸出する車を運ぶ自動車運搬船の脱炭素化を要求する。また、アップル(アメリカ)のように、2030年までにグローバルサプライチェーンの100%脱炭素化を宣言した企業では、部品のサプライヤーや製品の販売企業も海上輸送の脱炭素化が必要になる。

世界の海運業界は、IMO目標や荷主の要請に迫られて脱炭素の動きを早めている。

当面の対策はLNGへの燃料転換

当面の対策として有力なのが、燃料を重油から液化天然ガス(LNG)に転換することだ。

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