中国自動車大手「輸出拡大の次は現地生産」の野望 広州汽車集団、2030年の海外販売50万台目指す

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広州汽車集団の海外進出は、中国の自動車大手のなかでは相対的に出遅れている。

中国汽車工業協会のデータによれば、2023年1月から9月までの期間に最も多くのクルマを輸出したのは国有最大手の上海汽車集団であり、その数は76万1000台。同じ期間の総販売台数(337万7400台)に占める比率は2割を超える。

広州汽車集団は海外進出の出遅れを挽回すべく、経営戦略を練り直している。写真は広州市の港で積み込みを待つ同社製EV(広州汽車集団のウェブサイトより)

これに対し、広州汽車集団の輸出台数は2022年の通年で3万3000台にすぎず、同年の総販売台数(243万4000台)に占める比率はわずか1.4%だった。

ヨーロッパ市場などを重点開拓

だが、広州汽車集団は今後の急速な巻き返しをもくろんでいる。

「2023年に入って、国際化戦略の内容や組織体制、投資計画などの大幅な見直しを行った」。同社が8月25日に開催した2023年1〜6月期の業績説明会で、総経理の馮氏はそう明らかにした。

本記事は「財新」の提供記事です

この業績説明会で、広州汽車集団は2030年の海外市場での販売目標を50万台に定めたことを公表。なかでもヨーロッパ、アジア太平洋、中東、アフリカ、中南米などの市場開拓を重点的に進めるとしている。

(財新記者:戚展寧)
※原文の配信は10月12日

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