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キャリア・教育 #子どもたちのウェルビーイングを高めるために 今、私たちができること

子どもの幸福感は所得・学歴より「自己決定」が大切、ウェルビーイング教育のカギ 自ら考え行動する自律型学習者を育てる意味

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  • 中曽根 陽子 教育ジャーナリスト/マザークエスト代表
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学校がウェルビーイングな場であるために必要なのは?

最後に平方先生からは、学校でウェルビーイングを広げていくためには、コミュニケーションと建学の精神が大切だという言葉がありました。

「教師が生徒に抑圧的なコミュニケーションをすれば、それは必ず生徒の自己否定感につながり、心の中に鬱屈したエネルギーがたまる。それが暴力や逃避、無視、責任転嫁にもつながりかねない。学校がウェルビーイングな場であるためには、コミュニケーションを大切にしなければならない。また、それぞれの学校の究極な魂が込められているのが建学の精神なので、そこを大事にすることが、子どもたちの精神的支柱になります」(平方先生)

平方邦行(ひらかた・くにゆき)
日本私学教育研究所 理事・所長、東京私学教育研究所 所長

時代が大きく変わり、さまざまな課題が突きつけられている現在、これから未来をつくっていく子どもたちのために、私たち大人はどうあるべきなのか。学校は何をする場所なのか。そんなことを考える時間にもなりました。

私自身は、長年学校現場の取材をしてきて、子どもたちがそれぞれの持てる力を発揮して、自分らしく幸せに生き、さらに地球に生きる共同体としてよりよい世界をつくる人になるような教育が実現してほしいと願っています。そのためには、学校が生徒にとっても先生にとっても安心していられる場所であることが、何より大事ではないでしょうか。今回の新渡戸文化学園の取り組みは、その一つのモデルになりうる事例だと思いました。

テストメイキングの力を重視し、偏差値的価値観を手放せない人が多いのも事実ですが、2023年6月16日に新たな教育振興基本計画が閣議決定されました。その中で、日本においてのウェルビーイングについても明記されています。

学校をウェルビーイングにしていくためには、先生がウェルビーイングについて理解し、先生自身がウェルビーイングであることが大切です。そのためのウェルビーイング教育プログラムに関心を持っていただけたら、こちらもぜひご覧ください。

(写真:すべて首都圏模試センター提供)

執筆:教育ジャーナリスト 中曽根陽子
東洋経済education × ICT編集部

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