「先生だけで教育を変えるのは苦しい」、現役教師たちが対話で開ける風穴 思いの丈を語り合う「みんなの社会共創対話」

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「いくらわれわれが命を懸けて授業研究をしても、日本全体は何も変わらない。先生だけで教育を変えていくのは苦しい」。そんな思いから、教師と社会がつながる場をつくろうと立ち上げたのが「社会共創プラットフォーム」。いったいどのような対話が行われているのか。教育ジャーナリストの中曽根陽子氏が、170名近くの参加者が集まったイベント「みんなの社会共創対話」を取材した。

7月30日に、学校の先生が中心となって「みんなの社会共創対話」という会が開かれ、私も参加してきました。170名近くの参加者のうち半分が現役の先生というこの会で、どんなことが話されたのか、主催者はどんな思いでこの会を開いているのかをリポートします。

中曽根陽子(なかそね・ようこ)
教育ジャーナリスト/マザークエスト代表
小学館を出産で退職後、女性のネットワークを生かした編集企画会社を発足。「お母さんと子ども達の笑顔のために」をコンセプトに数多くの書籍をプロデュース。その後、数少ないお母さん目線に立つ教育ジャーナリストとして紙媒体からWeb連載まで幅広く執筆。海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエーティブな力を育てる探究型の学びへのシフトを提唱。「子育ては人材育成のプロジェクト」であり、そのキーマンであるお母さんが幸せな子育てを探究する学びの場「マザークエスト」も運営している。著書に『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)、『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)、『成功する子は「やりたいこと」を見つけている 子どもの「探究力」の育て方』(青春出版社)などがある

現役教師たちの小さな一歩から始まる希望ある未来

「かつてないほど混沌とした時代のど真ん中を生きる私たちは、いったい、これからの時代をどう生きていけばいいんだろう?」

「われわれは、子どもたちに何を伝えていけばいいのだろう?」

「これまでと同じような教育をしていて、本当にいいのだろうか?」

と子どもを前にして、問題意識を持った現役の教師たちが中心となって、これからの学校教育について、何度も何度も、思いの丈を語り合い、対話を通して生まれたのが、「社会共創プラットフォーム」です。

その中心メンバーですが、2人は現役教師の小金井市立小金井第一小学校に勤務する松本将吾さんと、北区立王子小学校に勤務する小甲圭悟さん。そして、元教師で現在はメンタルコーチとして教師をサポートする中楯浩太さん。さらに、元ソニーで現在はミライプラスという教育事業を行う小林誠司さんとベネッセコーポレーション勤務の須藤淳彦さんです。今回は、松本さんと中楯さんに話を聞きました。

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