天然ガス相場が急落している。ロシアが欧州への供給を大幅削減した昨年8月に345ユーロ(1メガワット時当たり)の高値をつけた欧州ガス相場だが足元で23ユーロまで下落している。
コロナ禍が欧州全域に拡大した2020年に欧州ガスは需要の激減から5ユーロまで売り込まれた。だが、昨年のロシアによるウクライナ侵攻でガス供給が全面停止するとの懸念から暴騰した。2年で70倍に急上昇した価格が9カ月で15分の1にまで急落という前代未聞の上下変動を示現したことになる。
WTI原油も2008年夏のリーマン危機に至るまでに2年かけて3倍になった相場が半年で5分の1まで急落したことがあるが、今回のガス相場はそれをはるかに凌駕する。筆者が記憶する限りにおいて、市況商品の歴史の中で短期間の変動幅では最大ではないだろうか。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら