銀行に21年間勤務した宗教界の風雲児は「今こそ宗教の時代だ」と語る。
6月5日発売の『週刊東洋経済』では「宗教消滅危機 消えゆく寺・墓・葬儀」を特集。少子高齢化や過疎化、葬儀の簡素化で宗教の出る幕が急速に失われつつある。宗教はこのまま消えゆくのか。機能不全に陥る伝統宗教、衰退する新宗教の「今」を追う。
ジリ貧に陥る宗教界で耳目を集める人物がいる。浄土真宗本願寺派(西本願寺)の安永雄玄執行長だ。三和銀行(現三菱UFJ銀行)勤務やコンサルティング会社経営の経験を生かし、経常収支の赤字が続いていた築地本願寺(東京都・中央区)のリブランディングに成功、黒字転換させた。宗教界の風雲児に、現代における宗教の役割とは何かを聞いた。
──人口減少や少子高齢化、過疎の深刻化で寺院の多くが消滅するといわれます。
檀家制度はすでに崩壊しています。基盤となるイエ制度や家族制度が壊れ、「個人の時代」が到来しているのですから。檀家という「既存客」にしがみつくだけならば、寺院は滅びるしかないでしょう。私は築地本願寺を、個人が「行ってみたい」と思えるような、開かれた寺に変えたかったのです。そして、それを成功させました。
必要なのは「顧客創造」
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