誕生30周年「花より男子」国を超え愛される凄さ アジア諸国では数々のリメイク作品が放送

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『花より男子』は12年という長期連載だったが、牧野つくしがハッピーエンドに向かうまでの道のりがあまりにも険しく、読者が主人公を応援したくなるようなストーリーであったのも魅力の1つだろう。

また12年の間に、キャラクターもそれぞれ成長していった。

連載当初から「俺様」キャラを貫いてきた道明寺司は、物語の後半になるにつれて、牧野つくしや周りに対して感情を抑えて行動できるようになった。最初は悪役として登場した三条桜子(牧野つくしの恋敵で友人)や、豪快な道明寺司の姉・道明寺椿、「F4」メンバーの花沢類や西門総二郎、美作あきらも、牧野つくしと道明寺司がハッピーエンドを迎えられるように奮闘する。

184話扉「マーガレット」2000年 16号(C)神尾葉子/集英社

作中に登場する個性豊かなキャラクターたちには、脇役という存在だけではなく、ハッと気付かされる名台詞や名シーンが多い。

登場する1人ひとりのキャラクターにドラマがあるのも『花より男子』の物語に深みを持たせているのだ。

数々の映像作品も

そんな『花より男子』は、漫画に限らずさまざまな形で映像化もされている。1995年に映画化され、内田有紀が牧野つくしを、谷原章介が道明寺司を演じた。その翌年には、朝日放送・テレビ朝日系でアニメ化された。

それから数年経った2005年には、TBS系列でドラマ化された。牧野つくしを演じた井上真央や、道明寺司を演じた松本潤ほか、花沢類を演じた小栗旬らも人気に火がついた。

その2年後には『花より男子2(リターンズ)』も放送。2005年放送時は、全話平均視聴率が19%超え、リターンズも21%超えと、いずれも大ヒットを飛ばした。

『花より男子』の人気は、日本国内にとどまらない。韓国や中国といった、アジア諸国でも数多くリメイクされている。

なかでもいち早く放送されたのが台湾版だ。なんと日本のドラマ版(2005年放送)よりも早い、2001年に『流星花園 ―Meteor Garden―』として放送された。

牧野つくしは「董杉菜」と、現地風に名前がアレンジされているが、道明寺司をはじめとするF4のメンバーは、それぞれ日本版と同じだ。

次ページ直近ではタイ版も放送
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