家で話せても「外で固まる子」身体で起きている事 場面緘黙症と自閉スペクトラム症は何が違うか
少しでも話せる子なら、次の点について様子を観察していきます。
①どこで(場所)、②誰と、③どんな活動をしているとき、④どんな具合で(緊張の程度)、⑤どんな声(小さな声、ささやき声)で話せているのか——これらの様子を観察します。その様子から、具体的な支援方法を探っていくことができます。
2:(家庭で)普通に話していることを確認する
家では普通に話しているのであれば、保護者が話している映像を撮り、学校の担任や医師など支援者に見てもらい、共有することも必要です。
場面緘黙症の子どもにどんな支援ができるか
まず、教育相談支援センターや小児科心理相談室など、専門機関に行って親子でいっしょに面接をしたり、保護者のみの面接などをします。保育園、幼稚園、学校の担任と情報を共有し、その上でどうすれば有効な支援ができるかを考えていきます。
学校支援(担任、保護者、本人)では、子どもが学習や生活場面で、「自分だってできる!」という自信と感覚(自己肯定感)を育てていくことが重要です。話すことができないなら、代わる方法として、二択制にして手をあげてもらったり、カードで示したりします。
1人でいることが不安を生じさせているのであれば、友だちに声をかけてもらい、いっしょに移動できるようにします。みんなと給食を食べられないのであれば、別室で給食を食べられるようにします。
集団登校をいやがるのであれば、慣れるまでは親が付き添って登校してもかまいません。
大事なのは、緘黙症の子どもが安心して行動したり、学校生活を楽しく過ごしたりできるような支援方法や環境を少しずつでも考え、整えていくことなのです。
担任の先生は、1つひとつの行動に対して、「○○できたね」「上手だね」などの言葉をかけて、子どもに「いつも自分を見てくれている」という安心感を与えていくことです。
保護者は、特定の場面(保育園、幼稚園、学校、公共の場など)で話そうとしても声が出なくなることは、子どももその理由がわからずにいること、相手の問題でも、性格の問題でもない。がんばれば話せるわけではないし、放っておけば治るとも限らない。話せないだけでなくつらい思いをしていることを理解し、家庭で支援していくことが大切です。
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