ソフトウェア領域でトヨタの命運を左右するのは、豊田章男会長肝煎りの子会社「ウーブン」だ。
「ソフトウェア・ファースト」。トヨタ自動車が近年、何度も説いてきた言葉だ。トヨタが標榜するように、今後はソフトウェアが車の価値を決めるとされる。
例えば、「OTA」と呼ばれる無線通信でソフトウェアを追加・更新することで、販売後の車であっても性能向上が可能になる。さまざまなソフトウェアの基盤となる車載OS(基本ソフト)の開発でも、各社がしのぎを削る。ほかの自動車メーカーにシステムを外販できれば、新たに稼げる収益源にもなる。
電気自動車(EV)は電池など電動部品の価格が高く、ガソリン車より生産コストがかかる。コストを吸収するために販売価格を引き上げると、販売台数の減少は避けられない。各社はそれを補う収益源としてソフトウェアに可能性を見いだす。
フォルクスワーゲンは社内が混乱
重要性が増すソフトウェアだが、開発には人材の起用・活用を含めて従来とは違う取り組みが必要。そのため、打つ手を一つ誤ると経営をも揺るがしかねない。
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