銀行系ATMが撤退し、コンビニ系がその受け皿に――。20年余りで市場を席巻したコンビニ系ATM。こうした構図は今後さらに鮮明となりそうだ。
2月1日、沖縄県内にセブン銀行の最新機種のATMが初めて設置された。場所はセブン-イレブン店舗内や商業施設ではなく、沖縄銀行の本店ロビー。今や銀行の顔である本店にまで、コンビニATMが進出する時代なのだ。
コンビニATMの勢いは、金融機関ごとのATM設置台数を見ても明らかだ。2022年9月末時点でのトップはゆうちょ銀行で3.1万台。ただし、その後はセブン銀、ローソン銀、そしてファミリーマートを中心に設置するイーネットと、コンビニ系が名を連ねる。
金食い虫を金脈へと変えたコンビニATM
対照的に、金融機関が自前で運営するATMの設置台数は減少の一途をたどる。
全国銀行協会によれば、2021年9月末時点で金融機関(ゆうちょ銀を除く)が設置しているATMは9.3万台。キャッシュレス化によって利用が低迷するATMは撤去されたり、コンビニ系のATMへと置き換えられたりした結果、20年間で2万台以上が姿を消した。
東洋経済の推計では、ここにゆうちょ銀とコンビニ系(セブン銀、ローソン銀、イーネット、イオン銀)を足した国内のATM設置台数は18万台強。コンビニ系4社のATMは約6万台であり、国内の3台に1台がコンビニATMとなる計算だ。
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