日ハムの新球場が露呈した「ルールブックの盲点」 スタジアムの規格設計について見解がわかれる

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数々の仕掛けが施された日ハムの新球場。しかし、開業を前にスタジアムの規格設計について大きな問題が露呈した。

エスコンフィールド
選手の足腰に優しい天然芝や客席とグラウンドの距離の近さが売りの日ハム新球場(記者撮影)

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2023年3月、北海道日本ハムファイターズの新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」(北広島市)が開業する。

1月5日には竣工式が開かれ、その席で日ハムの川村浩二球団社長は「魂を込めてエンターテインメントを提供する。夢と誇りと愛着を持ってもらえるよう、この場(エスコンフィールド)を末永く発展させる」と挨拶した。

新球場の竣工式
1月5日には新球場の竣工式が開かれた(記者撮影)

新球場は選手の足腰の負担を軽減して、パフォーマンスを最大限に発揮できる天然芝にこだわった。芝に太陽光を当てるため、世界の球場で初めて切妻造り(2つの傾斜面が山形になっている形状)の開閉式屋根を採用。さらに、南側の外野スタンド奥の壁面は高さ70メートルに及ぶガラス張りになっており、ここからも太陽光をふんだんに取り入れる。

球場の1塁側、3塁側の出入り口もガラス張りになっており、球場外からも中の様子がうかがえる。全体的に、スタジアムの内側と外側の境界が緩やかな設計になっていると言える。

球場の設計に大きな落とし穴が

ハード面で数々の仕掛けがあるエスコンフィールド。しかし、その設計には大きな落とし穴があった。2022年11月に行われたプロ野球12球団代表者会議で日本野球機構(NPB)から指摘された「60フィート問題」のことだ。

新球場では、本塁からバックストップまでの距離は50フィート(約15メートル)となっている。同距離が30メートル程度あったファイターズの旧本拠地である札幌ドームに比べて、客席とグラウンドの一体感や臨場感があり、新球場の大きな売りとして球団は当初から大々的にアピールしてきた。

球場を運営するファイターズ スポーツ&エンターテイメント(FSE)のホームページでは、いまでも「最前列からホームベースまでの距離が、わずか15メートル」の記述がある。

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