海外「家族ノマド」で育った、ミネルバ大生・ゆじーさんがあえて困難を選ぶ理由 中高一貫辞め英国高校、合格率1.9%米難関大へ

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写真はすべて大学の友達と撮ったもので、年齢も国籍もさまざま。また、中学や高校時代の友達とも親交は続いている

――晴れてミネルバ大学生になられて、興味のあることは見つかったのでしょうか。

今もまだ、自分の興味のあることはわかりません。考え方は日々変化していて、やりたいこともつねに変わっていきます。僕はルーチンが嫌いで、1週間先のことも考えていないぐらい、将来のことも決めていません。例えば今はインドに来てから2週間ぐらいなのですが、最初に比べて街や食事に慣れて、楽になってきたなと感じています。でもこれって、ここでの滞在がルーチン化してしまったということ。だから新たな刺激を求めてジムに通い出したり、中国語の勉強を再開したり、ポーカーを始めたりしています。ポーカーは毎日1時間勉強していて、もう友達には負けなくなりました。そのうちラスベガスでプロポーカープレーヤーになる予定です(笑)。

「今」を毎秒楽しんでいたいし、そのためにやらなければいけないことも毎秒変わっていく。今のところは大学が第一優先ですが、もしやりたいことや興味のあることが決まったら、大学もすぐに辞めると思います。

これは僕のSNSを見てくれている若い人たちにも伝えたいのですが、とにかく恐れずに挑戦して、自分を試してほしいと思います。自分がどういう人間かは、行動してみて初めてわかること。僕は興味のあることをずっと探し続けていますが、やりたいことが見つからなくても生活はできるし、探し続ける過程こそが大事なんだと思っています。

――探し続けるための原動力はどこからくるのでしょう。自分が人より優れている点があるとしたら、どんなところだと思いますか。

根拠のない、変な自信があるところ(笑)。これは子ども時代からずっとそうで、両親にも「どうしてそんなに自信があるの?」と言われていました。

僕は自分の考えていることに対して、正しいかどうかではなく誇りを持っているし、理由がなくても自分の出した結論を自分で肯定できる。迷ったらいつもつらいほうを選ぶようにしています。

僕の生き方は少し特殊かもしれませんが、人それぞれにいろんな形があっていいと思います。周りの大人には子どもの興味を突き詰めさせてあげてほしいし、個性を潰さないでほしい。親世代の常識はもはや今の常識ではないし、いくら親がリサーチしても、子ども自身が現場に行かないと本当のことはわかりません。シャイだった僕も、僕自身が変わりたいと思ったからこそ今があるのです。

(文:鈴木絢子、写真:ゆじーさん提供)

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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