【産業天気図・精密機器】キヤノンとニコンの牙城、一眼レフが主戦場に。失敗すればリストラ、撤退は不可避!
●お天気概況
昨年中盤からコンパクト型のデジタルカメラの単価下落が急加速。「薄型・高画素・大型液晶」というトレンドに合う商品が出せなかった社は、強烈な値下がりに見舞われた。勝ち組はキヤノン、カシオなど。一方、価格下落と数量失速で赤字が拡大した京セラは撤退を決め、オリンパスとペンタックスは工場閉鎖や人員削減などのリストラに追い込まれた。今年のデジカメ国内出荷は微増の見通しだが、各社の新製品次第ではマイナスになる可能性もある。
●今後の注目点
今年は各社がシェア拡大と収益改善を目指し、高単価のデジタル一眼レフを強化する。現在はキヤノンとニコンで市場をほぼ2分するが、そこでどれだけシェアを奪えるかが焦点になる。コンパクト型の動向も引き続き注目され、販売台数と価格次第ではリストラに追い込まれる社が増える可能性が高い。世界最薄の「T7」でシェア回復を狙うソニー、苦戦気味の富士写真フイルムの動向が気になるところだ。
【吉川明日香記者】
(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら