
切手デザイナーの仕事 〜日本郵便 切手・葉書室より〜(間部香代 著/グラフィック社/1980円/192ページ)
[著者プロフィル] 間部香代(まべ・かよ)/作家。コピーライターを経て作家となる。愛知県出身。著書に、『よろしくパンダ広告社』『キニ子の日記(上・下)』『区立あたまのてっぺん小学校』『たぶん ほんと』など。
日本では年間約40種の切手が発行されている。日本郵便の切手・葉書室所属の切手デザイナーは現在8人。企画立案、図案制作、関係各所との調整、発売後の広報にいたるまで、すべての工程に携わる。
切手デザイナーたちの想いと仕事
「ボーイスカウト日本連盟創立100周年」というテーマが決まったら、まずはキャンプを取材しにいく。子どもたちを観察し、ボーイスカウトとは何かが実感として理解できて初めて絵のモチーフが決まる。小さな画面で特徴を表現するためのデフォルメと、図鑑のような正確さを両立させる難しさ。
このときは帽子にバッジと紐(ひも)をつけてほしいと言われ描き直した。こうした指摘は関連団体、監修役の専門家ほか、社外校閲者からも入る。評者も本の挿画を校閲することがあるが、花の「雄しべと雌しべの角度が違う」と指摘できる自信はない。
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