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ウクライナ侵攻から半年、ロシア経済の今と行方 西側諸国の経済制裁はどの程度効いているのか

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有力機関による調査・研究リポートからビジネスに役立つ4つのトピックをえりすぐり、そのエッセンスを紹介。

①軍事侵攻から半年後のロシア経済
危機的状況は回避したが見通しは厳しい

・ソニーフィナンシャルグループ「ウクライナ危機から半年後のロシア経済・財政はどうなったのか?」(2022年9月15日)

・ソニーフィナンシャルグループ 金融市場調査部 シニアエコノミスト 宮嶋貴之

市内を走る、大型ミサイルを搭載した軍用トラック
ロシアはソ連時代に開発したミサイルも保有するが、戦争の長期化に伴い防衛費の増大が見込まれる(写真:PIXTA)

ウクライナ危機から半年が経過した。本リポートは経済制裁などを経たロシア経済の現状について考察する。

4〜6月期のロシアの実質GDP成長率は前年比マイナス4.1%だが、過去の経済危機より落ち幅は小さい。ロシア産エネルギー輸入の制裁猶予期間にある欧州や、制裁不参加の中国、インドなどに対してエネルギー輸出が継続する一方、経済制裁で輸入額が大幅に減少したためと考えられる。1〜7月の財政収支も、エネルギー輸出の継続により石油ガス収入(税収)を確保し、黒字を維持している。

今後は、欧州の禁輸措置実施による輸出減少、経済制裁によるモノ不足に伴う内需縮小などで、経済状況の悪化が続くとみられる。石油ガス収入の減少、防衛費の増大などにより財政収支(年初来累計額)も今年後半に赤字に転落するだろう。

北朝鮮やシリアなど過去の例から考えると、西側諸国の経済制裁がロシアの政治体制に多大な影響をもたらす公算は大きくない。しかし、軍事面にも打撃を与える半導体の調達難など、経済制裁はロシア経済の中期的見通しを厳しくするのは確かだ。プーチン大統領体制が頑健性を維持できるか注目したい。

②農作物の気候変動影響と適応策
夏の高温に耐えうる技術や品種を開発

・国立国会図書館「農業分野の気候変動適応策」(2022年8月30日)

・国立国会図書館 調査及び立法考査局 農林環境課 田中菜採兒

気候変動対策には、地球温暖化の防止を図る「緩和策」と、気候変動による影響の防止・軽減・有効活用を図る「適応策」がある。本リポートは、気候変動の影響を受けやすい農業における、わが国での適応策の現状と課題を整理する。

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