アクティブラーニングとは?目的や効果、導入事例について紹介
教科によって違うものの、おおむね上記のような形をベースにして教員が指導案を作ることは多くあります。

アクティブラーニングのメリット・デメリット
アクティブラーニングにはメリットとデメリットの両方があります。しっかりと理解をして、どう授業で実践していくのかは考えたほうがよいでしょう。
メリットとしては、より「深い学び」につながりやすいことがあります。やはり教師から話を聞くよりも、実際に自分で調べたり活動を行ったりしたほうが印象に残りやすいです。わかった時の感動も大きいでしょう。
また、シンプルに学習自体が楽しくなることも挙げられます。友達とコミュニケーションを取りながらさまざまなことに取り組むのは生徒にとっても興味を持ちやすい部分です。
反対にデメリットとしては、主体的に取り組めない児童・生徒もいるということです。
成績がよい子や、その教科が好きな児童・生徒であれば積極的に取り組んでくれるでしょう。しかし、自分から学習に向かうのが難しい児童・生徒にとってはアクティブラーニングが苦痛になってしまう可能性もあります。
アクティブラーニングの授業例
アクティブラーニングについては、TOKの手法なども使いながら行われているのが特徴です。TOKは国際バカロレアなどを中心とする「知の理論」のことです。
例えば道徳の場合は、具体的に登場人物が行ったことなどを挙げながらそれについてよい悪いなどを児童・生徒自身が考えられるようにしていきます。批判的な視点で見ていくのがTOKなので、基本的には授業の中でもたたき台などが出るような形になってきます。
アクティブラーニングの導入事例
では、アクティブラーニングはどんなふうに活用されているのでしょうか。小学校から大学までで実際に導入されている例を参考に見てみましょう。
小学生で哲学?固定概念のない子どもたちだからこそ生まれる発想から得られるものとは
哲学と聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、例えば「人はなぜ生きるか」「大人と子どもの境目は」など、大人でも簡単には答えられないようなテーマをみんなで決めて話し合ってみるとします。このような問いは正解があるわけではなく、そこで出てくる多種多様な質問や、大人でもハッとさせられるような意見が出てきます。それによって「みんな違っても良いんだ」と気づくことができ、これまで自分に自信がなくなかなか意見を言えなかった子どもが積極的に手を挙げられるようになったりするということもあるかもしれません。
内容が社会科みたいな中学英語の授業
英語の授業といえば、教員やテープが教科書を読んで生徒がみんなでリピートする、というのが一般的でしょう。そんな中、例えば教師や自分達が何かテーマを決めた上で、グループに分かれて一つの内容について英語で議論する、といった授業を行う中学校があります。自分の知っている単語や文法を最大限生かして意見を言い合うことで、実際英語圏で生活する上で一番重要な英語でのコミュニケーション力を中学の3年間だけで身につけることができるかもしれません。