「人の行く裏に道あり花の山」
相場の世界の古い格言である。オマハの賢人、ウォーレン・バフェット氏ほどこれを体現している投資家はいないだろう。
FERC(米国連邦エネルギー規制委員会)は先月、バフェット氏の保有する運用会社バークシャー・ハサウェイが米石油大手オキシデンタル・ペトロリアムの株式を50%まで買収するとの申請を認可した。市場はこれを同氏がオキシデンタルを完全買収するための布石とみている。それが実現すれば500億ドル(約6.9兆円)もの巨額買収となりバークシャーにとっても過去最大の投資となる。
同氏がオキシデンタルに投資を始めたのはコロナ禍前の2019年。当時は米石油大手アナダルコ・ペトロリアムをめぐってオキシデンタルとシェブロンが買収合戦を繰り広げていた。買収資金が欲しかったオキシデンタルのホルブCEOはオマハの賢人に援護射撃を要請し100億ドル(当時の対円レートで約1兆円)の出資を得る。それにより同社はアナダルコの買収に成功し、バフェット氏も8%の利回りと株価59.62ドルで買い増しできる権利を手に入れた。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら