アステラス、大試練の遺伝子治療薬に捨てぬ希望 安川社長、開発計画中止続出に「まだ種はある」
巨額買収に懸けた遺伝子治療領域で、誤算が相次いでいるアステラス製薬。今後も開発を続ける方針に変わりないのか。安川社長を直撃した。
治験差し止めの新薬候補は劇的な効果も
――6月に遺伝子治療薬候補の「AT845」について、アメリカ食品医薬品局(FDA)から治験差し止めの指示がありました。これは誤算だったのでは?
治験を行う過程で重大な副作用が出てしまったため、その旨をFDAに報告をした。今後の対応についてはFDAからの指示に従うしかない。
このようなリスクはいつでもある。FDAは、患者の安全性を担保しなければならない。リスクとベネフィットのバランスがおかしいと彼らが判断すれば、一度治験を差し止めて追加データを出したり、投与対象者の選定基準を考え直したりするのはやってしかるべきことだ。
――開発が最も進んでいた遺伝子治療薬候補の「AT132」も、2021年から治験が差し止めとなり、巨額の減損損失を計上しました。


















