薬不足の長期化が問題となっている。供給する製造メーカーは今後どういう手を打つのか。業界3位の東和薬品のトップに話を聞いた。
薬不足は3年ぐらい続く
――業界内では、足元の薬不足が今後2年ほど続くといわれています。
本当に2年で終わるのかどうか。これ以上新たに、不正が明らかになる企業が出てこないという前提で、あと2年だろう。場合によっては、3年ぐらいかかるのではないか。
事態の収束が見えるのは、業界全体で増産体制が整う時だろう。だが、他社の計画を含めても、完全な稼働は2025年頃となる見込みだ。
今は問題を起こした会社以外が、精一杯製造しているが、それでも生産体制は追いついていない。業界全体で、年間の数量の内10数%が足りない状態で、全部をカバーするのは非常に難しい。
増産して市場に出ても、医療機関の中には「足りないのでちょっと多めに買っておこうか」という動きは必ずあるはずで、実際に在庫の偏在も起こっている。必要な場所に行きわたらないことがまた、薬不足を起こしている側面もある。
――業界大手の日医工が私的整理を申請しています。東和薬品にとってはチャンスですか。
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