双方向の情報発信を可能にし、もたらしたメリットは大きいソーシャルメディアだが、その数々の弊害も指摘されてきた。ここへ来て、言論の世界に及ぼす影響は深刻で破壊的なものになっているように思う。
ソーシャルメディアで世論が形成される過程を見ると、最初の発信者が書いた文章は扇動的ではなく丁寧なものだとしても、拡散の過程で話は単純化され細部は切り捨てられやすい。そして、それが増幅されてしまい、複雑な議論はできなくなってしまう。
ソーシャルメディアというフィルターを通ると、同調圧力で一本化された結論が世を席巻するか、対立する意見に集約され社会が分断されてしまうかのどちらかになり、それ以外の意見は重視されず、建設的な議論からは遠ざかる。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
ログイン(会員の方はこちら)
無料会員登録
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら