10代の心をがっちり掴む、教育系YouTuber「でんがん」の一生使える勉強法 「失敗しても何とかなる」試行錯誤を勧める訳

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今、中高生や大学生など10代に絶大な人気を誇るYouTuberのでんがんさん。大阪大学大学院を修了後、大手企業に就職するも退職して専業YouTuberに転身し、阪大時代の同級生と「はなおでんがん」として「文系でも楽しめる理系動画」を配信している。自身のチャンネル「日常でんがん」では、浪人時代に偏差値を40から70まで伸ばした体験や予備校での講師経験を生かし、勉強法や受験への取り組み方などを紹介。そんなでんがんさんに、自身の受験体験や勉強に必要な思考、それらをYouTubeで発信し続ける理由について話を聞いた。

親が本気で将来を心配した子ども時代

──でんがんさんは、どんなお子さんだったんですか?

15歳くらいまでは、人と真逆のことばかりするヤバい子だったようです。正直なところ記憶はないんですが、親は「この子は社会で生きていけるのか」と心配していたと聞きました。

例えば、幼稚園の時の綱引きでは綱の上に乗ったり、ピンと張った綱を「鉄棒みたいだ」と思ったようで前回りをしたり。園長先生に「綱は横に引くんだよ」と言われると、今度は相手チームと一緒に綱を引いちゃうとか。かけっこでも、真っすぐ走らなくてはいけないのに、母を見つけてコースアウトをしていましたね。

小学校でも、授業中に先生が「わかった人?」と言うと、「はい!はい!はい!はい!」と元気よく手を挙げるけど、指されると「わかりません」と答えるという。僕としては「わからない」というアピールだったんですけどね。とにかく目立ちたがりで仕方がない。これを参観日でもやっていたので、学校では変な目で見られていて、親はそうとう心配して泣くこともあったとか。父も母も至って普通の人なので、「自分たちの教育が悪かったのか」と悩んでいたようです。

こういう子だったので、親は僕に対して「せめて普通の社会人になってほしい」という目標を持っていたようです。それもあって、僕がやりたいと言ったことは、お金の都合でできないこと以外は全部やらせてもらっていました。それもあって、「将来は自分で決めないと」と思っていた。だから、あまり親に相談をしたことがなくて、「報告」のほうが多かったですね。そういう意味では、「(僕の子育ては)15歳以降はめっちゃ楽だった」と言っていました。

でんがん
1993年生まれ、兵庫県出身。1年間の浪人生活を経て大阪大学基礎工学部に入学。大阪大学大学院修了後、大手企業に就職するも退職し、2018年から専業YouTuberとして活動。チャンネル登録者数175万人を突破した「はなおでんがん」のほか、単独チャンネル「日常でんがん」で勉強法を紹介するなど、教育系YouTuberとしても活躍中。近著に『元バカによるバカのための勉強100カ条!』(SBクリエイティブ)

──勉強に対する意識が変わったのはいつ頃でしたか?

勉強に対する僕の意識が変わったのは大学受験の時です。現役の時、本命の大学の合格発表前に、すでに受かっていた大学の入学金を振り込まなきゃいけなかったんです。本命に落ちたらそこに行くのか、もしくは浪人するのか……それを決断する前に、30万円を支払わなければならないわけです。

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