10代の心をがっちり掴む、教育系YouTuber「でんがん」の一生使える勉強法 「失敗しても何とかなる」試行錯誤を勧める訳

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受験勉強でも、社会においても「知らないものを知る」ことが必要な点では似ていますよね。知らないことを知ってテストの点数が上がる、仕事ができることもあるでしょう。ただ、受験には答えがあるけど、社会には答えがないという大きな違いがあります。

例えばYouTubeでも、「どんな動画なら100万回再生を取れるか」という問いに正解はありません。それはどの世界もそうですよね。大学受験では、受験生を選抜しなければいけないので、答えがあるものに取り組むのは仕方のないこと。でも、東大や京大などでは「見たことのない問題」が出て、自分の脳にある知っている論理を取捨選択しながら解いていかなければならなかったりします。

本当は誰かが「社会に出たら、答えがあるもののほうが少ないよ」と言ってあげるといいですよね。大学生のうちにその違いに気づいたほうがいいし、試行錯誤せずに社会に出てしまうと、言われたことだけをやる大人になってしまいます。だからこそ試行錯誤が大事だし、お金を稼ぐには新しいものを生み出す能力が大事ですよね。

でんがんさんのYouTubeチャンネル「日常でんがん」では勉強法や受験への取り組み方などを紹介するとともに、自身がさまざまなことに挑戦する姿も見せている
(写真:YouTubeチャンネル「日常でんがん」) 

──でんがんさん流の「試行錯誤」のやり方はありますか?

僕の場合、「正しいかわからんが、まずはやる」ようにしています。そのとき、「たぶんこうなるだろうからうまくいく」という仮定を必ず立てます。それでうまくいかなかったら、なぜうまくいかなかったかを考えます。YouTubeはコメント欄を見ると、すぐにうまくいかなかった理由がわかるんですよ。「ここがつまらなかった」「こういうのを見たかった」と視聴者からフィードバックが来るので、試行錯誤しやすいんです。

他人の意見に対して「違うな」と思っても、いったん受け入れてみて、「やっぱり違った」でもいい。他人の意見はしっかり聞くけど、「そういう意見もありますよね」「やってみまーす」という感覚でいいと思います。「この人がこう言ったから成功するはず」という思考は危険ですから。

──でんがんさんは、YouTubeでも企画を通じて学び続ける姿を見せていますよね。

「なぜ勉強するのか」という問いにはいろんな答えがありますが、僕の考えは「知識があればあるほど魅力的な人間になる」。人生ってドラクエと同じや、と思うんですよね。ドラクエで宝箱があれば「後で使うかもしれないから、いったん拾おう」となるでしょう?

それと同じで、知識を得る機会があれば、「使うかもしれんからいったんかばんに入れよう。使わんでもええやん」という感覚です。知識はユーモアを形成する武器。歴史に詳しければ「歴史死ぬほど知ってます」というキャラにもなれるし、将棋を知ったら将棋から世界を見られるし。いろんな武器があればいろんな世界の見方ができるので、僕も新しいことを学び続けています。

ふざけた僕を見せたほうが話を聞いてくれる

──でんがんさんは中高生や大学生に人気ですが、伝えたいメッセージをきちんと伝えるためにどんなことを心がけているのでしょうか。

ギャップをつくることです。講演会なども行っていますが、僕の話を聞いてくれるのは、僕が普段YouTubeでふざけた姿を見せているから。いつもまじめな話をしているまじめな先生がまじめな話をしても、意外と伝わらないんですよね。

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