アルペンが「新宿ヤマダ跡地」で勝負する切実事情 好条件で出店果たした「都心店」が担う重大使命

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およそ5年前から都心での大型出店を模索していたアルペン。コロナ禍の今、あえて勝負に出た真意とは。

4月に新宿駅東口のヤマダ跡地に開業したアルペン最大の店舗「Alpen TOKYO」(記者撮影)

5月中旬の週末、ゴールデンウイーク明けにもかかわらず、家族連れや夫婦、個人の買い物客でひときわ賑わう大型店が新宿にあった。バスケットシューズの試し履きをする人、キャンプ用テントの設営デモンストレーションを見学する人もいれば、ゴルフの打球音まで聞こえてくる。

ここは、スポーツ用品チェーン大手・アルペンが4月1日に開業した、同社最大規模の店舗「Alpen TOKYO(アルペントーキョー)」だ。ヤマダデンキの「LABI新宿東口館」が入居していた新宿ユニカビルの、地下2階から地上8階まで全10フロアで売り場を展開する。

冬のゲレンデを舞台にした過去のテレビCMを見たことがある人は、アルペンに対してスキー・スノーボードショップというイメージを持つかもしれない。しかしこの店舗の主力は、現在のアルペンを支えるスポーツ・ゴルフ・アウトドアの3カテゴリー。ウインター用品は冬季限定で取り扱う。

新宿駅前にスポーツ用品店が巨大店舗を出店する――。アルペンが大きな賭けに出たのには、ある切実な事情があった。

強すぎるウインタースポーツの存在感

「アルペンは都心部に弱く、ゼビオの後塵を拝しているのは間違いない」

アルペンの商品本部副本部長を務める岡本眞一郎氏は、業界内での自社の現在地をそう分析する。

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