リアルな強さで独り勝ち、アパレルネット通販・ゾゾタウンが挑む新ステージ
店舗ごとのビジュアルページをなくしたことでサイト製作も効率化、出店者の増加に伴って増えていた作業を削減することにもつながった。
また、過去の購買データ分析で口コミなどによるレコメンド(商品推薦)の効果が大きいことがわかったため、ツイッターや、ミクシィ、フェイスブックといった外部交流サイトでの情報共有機能も強化した。この結果、ゾゾの商品に関するツイッターの投稿数が5倍に急増、影響力のあるユーザーが紹介した商品の販売が急伸するといった効果がより顕著になっているという。
成長の基盤を支える圧倒的な物流力
サイト製作の強みにも増してゾゾの成長を支えているのが、自前で開発・運用する物流のシステムだ。千葉県習志野市に5700坪の物流センター「ゾゾベース」を構え、ここで商品を集中的に管理している。店舗からの商品受け入れに始まって、検品、採寸などのデータ管理、撮影、サイトへの登録、出荷までをすべて自前で行っている。ゾゾはモール型ネット通販として物流部分を一括で請け負うことで、スケールメリットを生み出している。
ネット通販の場合、実際にモノを手に取れず、店員のサポートもないだけに、サイト上での正確な商品情報提供やスムーズな配送が競争のカギを握る。加えて、アパレルはサイズ違いなどからの返品・クレームも日常的。自前で物流をこなすため、こうしたトラブルへの対応も効率的に行うことができている。