24日に行われたフランス大統領選挙の決選投票で現職のマクロン大統領の再選がほぼ確実となったことで投資家の間に安心感がもたらされそうだ。投資家は極右政党・国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン氏の勝利なら欧州市場が混乱すると警戒していた。
マクロン大統領がユーロ懐疑論者のルペン候補を制して再選する見通しが強まる中、ユーロは25日早朝のシドニー市場でドルに対し堅調にスタート。ルペン氏が勝利すれば、欧州資産はユーロ圏危機や欧州連合(EU)離脱を巡る英国民投票と同程度の売り浴びせに見舞われかねないと予測する声もあった。
IGフランスのチーフ市場アナリスト、アレクサンドル・バラデス氏は「EUレベルでの一つの大きなリスクが取り除かれる」と指摘した。
開票作業は続いているが、仏主要調査会社5社は開票途中の段階でマクロン氏の得票率を57%強、ルペン氏42%と予測。ルペン氏はパリで支持者らを前に敗北を認めた。
マクロン氏、仏大統領決選投票でルペン氏に勝利へ-出口調査 (1)
仏大統領選第1回投票以来、世論調査でマクロン氏とルペン氏の支持率の差の拡大が示されたことから、フランスの株・債券相場もユーロと共に下支えされていた。左派と右派の政治家がマクロン大統領を支持した上、ルペン氏が20日の討論会で大きな打撃を与えることができなかったことも市場に安心感をもたらした。
バークレイズの欧州株戦略責任者、 エマニュエル・コー氏は、マクロン大統領の再選は市場にとってさほど大きなサプライズではないもものの、それでも安心感をもたらすと述べ、「適度な安堵(あんど)のラリー」の余地が見込まれて、ユーロとCAC40指数、仏銀行株が最も恩恵を受けると予想した。
原題:
Macron’s Victory Set to Offer Relief to European Markets(抜粋)
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著者:Albertina Torsoli、Greg Ritchie、Ksenia Galouchko
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